【丸萬 / 兵庫県西脇市】
人の微かな息使いのような色合いも、複雑に想をなす心のような模様も、すべてを「織り」によってつくった、一枚の織り布。
多重織り(たじゅうおり)の技法を応用したウールレイヤーストール。3D プリンターにように織ったX状の織物です。一度に2枚の布と、剥がれない様に留めている「接結」が同時に織り上がってきます。先染めのタテ糸とヨコ糸から生まれる色の重なりは「織色」といわれる、趣深い色合いに。接結部分の幾何学模様がデザインのアクセントにもなっています。2かける2かける、表と裏でさらにかける2。合計8通りの見え方をするストールを使って巻いたり結んだり、めくったりねじったり。その日の気分に合わせて、色んな着こなしをお楽しみください。
・株式会社丸萬
時代が変われど、変わらないものがある。"織物"は経糸(たていと)と緯糸(よこいと)を織りなす原始的なファブリック、古くは5000年以上昔のエジプトでも記録がある。兵庫、北播磨の人々が織りなす播州織は、江戸時代末期から産地を形成し、昭和には高級先染め織物として、世界を駆け巡った。平成という、もののありふれた時の中で、特別なものに触れたときの昂揚感、喜び、驚き、愛おしさ、そんな純粋な瞬間を、織物を通じて丸萬は変わらず伝えたい。